製品概要

ダイオキシン規制クリアのために

ダイオキシンの脅威に対して世界中で懸念が高まっています。各国政府はダイオキシンに対する規制を段階的に強化しており、食品に含まれるダイオキシンの濃度についてのレポートは各方面に大きな懸念を呼んでいます。ダイオキシンの排出と処分に関連した問題が、環境保全に対する課題を押し上げようとしています。人々の意識が高まり、規則が厳格になり、規制に適合しなかった場合のペナルティが大きくなるにつれ、ダイオキシン制御が不十分であることに起因するリスクがかつてないほど大きくなっています。

ダイオキシンを除去

ゴア® リメディア® 触媒フィルターバッグは、効率的にダイオキシン排出要件を満たすと同時に、高額な新しい装置を追加する必要がなく、バグフィルターに新しいフィルターを取り付けるだけで、ダイオキシンとフランを除去することが可能です。この革新的なシステムは効果的で費用対効果に優れています。環境にやさしく、作業員にも安全で、容易に使用できます。

 

 

 

ゴア® リメディア® 触媒フィルターバッグには、吸着薬剤注入システムやその他のダイオキシン制御技術を上回る大きなメリットがあります。

  • ダイオキシンを分解
    粉末状活性炭(PAC)のような吸着薬剤ベースのシステムとは異なり、排ガス中の粒子状のダイオキシンやフランの分子を分離するだけでなく、ガス状のダイオキシンやフランの分子を分解します。高性能な最新鋭の触媒を使用し、多くの場合、99%を上回る分解レベルを長期にわたって達成します。
  • トータルコストの削減
    ダイオキシン分解と粒子制御の2つの機能を1つのフィルターに組み合わせることによって、トータルコストを低く抑えることができます。触媒/PTFEファイバー製のフィルターバッグを実績のある長寿命触媒と組み合わせることで、高い機械強度と耐久性を実現し、将来に至るまで費用を節約することができます。運転コストを押し上げないため、システム購入後の隠れた経費が発生することはありません。
  • 処理費用を削減
    ダイオキシンで汚染された吸着薬剤を処分する必要がないため、有害廃棄物の処理費用を最小限に抑えます。このフィルターバッグによって、飛灰に含まれる吸着薬剤の量と毒性に対する現在または将来の埋め立て規制についての懸念を払しょくすることができます。有害廃棄物の処理量を低減することは、顧客の会社の環境保護への取り組みの真摯さの証ともなります。
  • 新たな設備投資が不要
    既存の資産を最大限活用できるように、現在使用されているバグフィルターに設置しているフィルターの代わりに設置するだけです。新しい設備が不要であるため、現在のプロセスを変更することも、新しいメンテナンス要件を加えることも必要ありません。
  • 追加のエネルギーや動力が不要なシステム-メンテナンスが不要
    追加のエネルギーや動力が完全に不要な運用で、連続的にガス状のダイオキシンとフランを分解します。新たな設備を導入する必要はなく、最低限のメンテナンスで使用できます。
  • 粉じん排出を抑制
    ゴア メンブレンの微小孔構造は、ミクロン単位未満の微細な粉じんを捕集します。これにより、微量の重金属などの有害物質の総排出量を削減します。
  • 既存の施設をそのまま使用
    新しい設備も、新たなスペースの確保も必要ありません。注入装置、貯蔵サイロ、触媒塔、熱交換器などの導入にはすべて、新たなスペースとそれに関連した工事が必要になります。現在のバグフィルターを利用することで、簡単かつ妥当な費用で法令を順守することができます。
  • 腐食を軽減
    他のダイオキシン制御システムで必要とされる運転温度では、バグフィルターに腐食が生じる可能性があります。運転温度が他のシステムよりも高いことから、腐食のリスクはその分だけ小さくなります。
  • 従業員にとっても、より安全
    活性炭ベースのシステムでは、バグフィルターに火災のリスクが生じます。活性炭の粉末にも有害危険性があり、特にダイオキシンで汚染されている場合、作業員に対してリスクとなります。活性炭注入をやめることで火災のリスクがなくなり、健康リスクも最小限に抑えられます。

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実証されたテクノロジー

ゴア® リメディア® 触媒フィルターバッグは、触媒フェルト基材にラミネートされたゴア  メンブレン(延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)製)で構成されています。

次のようにしてろ過を行います。

  • ゴア  メンブレンは、フィルター表面に微粒子を捕集します。
  • フィルターを洗浄すると、固体が表面から放出され、バグフィルターホッパーの底に集められます。
  • ガス状のダイオキシンやフランは、メンブレンを通過して触媒フェルトに到達します。触媒は瞬時にダイオキシンやフランの分子と反応し、これらを極微量のCO2、H2O、HClに変換します。
フィルター略図

表面ろ過原理と触媒作用の原理を組み合わせた排ガス処理システム(上図)

表面ろ過と触媒ろ過の原理を組み合わせたゴア® リメディア® 触媒フィルターバッグが、ガス状のダイオキシンとフランを規制限度をはるかに下回るレベルにまで分解します。しかも、安全かつ経済的に、そして、最小限のメンテナンスで実現します。

ごみ焼却施設や廃棄物処理プラントでの使用

ゴア® リメディア® 触媒フィルターバッグは、世界最大級の焼却施設のいくつかに設置されており、粉じん排出を抑制すると同時に、ガス状のダイオキシンとフランを最大99%除去しています。

廃棄物発電プロセス

焼却炉での導入イメージ図(上図)。現在使用されているバグフィルターでご使用いただけます。工程の変更もプラントの物理的変更も必要ありません。

世界各地のさまざまな施設(都市ごみ焼却場、有害・医療・産業廃棄物、火葬場、乾式精錬プラント)でゴア® リメディア® 触媒フィルターバッグが達成したダイオキシン排出レベルは、標準的なガイドラインである0.1 ng (TEQ)/Nm3を大幅に下回っています。さらに、分析の結果、ゴア® リメディア® 触媒フィルターバッグを使った場合の飛灰中のダイオキシン濃度は、活性炭注入システムを使用した場合の濃度を大幅に下回ることが明らかになりました。

バグフィルターからの気体と固体両方の排出を含め、環境へのダイオキシンとフランの総排出量は、活性炭注入システムと比較すると90%以上削減されました。

良好な燃焼実務管理下にある施設での典型的な入口レベルのダイオキシン濃度は10 ng (TEQ)/Nm3  未満のところ、ゴア® リメディア® 触媒フィルターバッグは、ダイオキシンの規制要件を満たし、さらにはそれ以下に抑制するよう設計されています。

ごみ焼却炉

技術データ

*仕様は予告なく変更される場合があります

ゴア® リメディア® 触媒フィルターバッグ*
含有ファイバー ステープル— ゴアePTFE/
延伸PTFE/触媒
ePTFEスクリム 延伸PTFEファイバー
フェルト構成 サポートニードルフェルト
メンブレン表面 GORE ePTFE
連続使用温度 500ºF / 260ºC (最大)
急上昇温度 525ºF / 274ºC (最大)
耐酸性 非常に優秀
耐アルカリ性 非常に優秀

 

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関連資料

本製品は、一般工業用途に限定してご使用ください。

食品、医薬品、化粧品、医療機器の製造、処理、または包装作業にはご利用いただけません。