ガスケットとパッキン、Oリングとの違いをわかりやすく解説
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ガスケットやパッキン、Oリングなどよく聞く言葉ですが、その違いは何にあるのでしょうか。ここでは、工業分野で使われるシールを中心に、それぞれの違いについて見ていきます。
工業分野におけるシール(密封部品)とは
シールは、配管や機械装置等から、流体の漏れまたは外部からの異物の侵入を防止する部品もしくは機能のことです。シールは、密封部品とも呼ばれ(JIS B0116) 、フランジやボルト等とともに密封装置の一部として漏れや異物の侵入を防ぎます。
シールは、用いられる部分によってガスケットまたはパッキンに大別されます。ガスケット及びパッキンは、形状や材質、機能の違いによってさらに分類されます。1つの部品でシールに要求される全ての特性や要件を満たすことはできないので、シールの機構や使用環境、流体の性質などを考慮して適切な分類の部品を選ぶ必要があります。
パッキン、ガスケット、Oリングの違い
上表にあるように、シールはガスケットまたはパッキンに大別され、そこからさらにいくつかの種類に分類されます。以下では、パッキン、ガスケット、Oリングについて、説明します。
パッキン(運動用シール)
ピストン、バルブ、ポンプなど回転したり往復運動したりする動く部分に使われるシールがパッキンです。運動用シールとも呼ばれます。
パッキンは、主に接触型シールと非接触型シールに分けられ、接触型にはメカニカルシールやグランドパッキン、非接触型には、ラビリンスシールなどがあります。
ガスケット(固定用シール)
多くは平らな形状や波状の形状を持ち、管フランジなどの静止した部品同士の接合部に使用され、固定用シールとも呼ばれます。ガスケットは、使われている材質によって、主にメタルガスケット、セミメタルガスケット、ソフトガスケットに分類されます。同じシールとして、ガスケットとパッキンは混同されがちですが、静止部分に使われるのがガスケット、運動部分に使われるのがパッキンです。
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Oリング
シールの中でもよく知られているOリングは、文字通りO形(円形)をしたリング状のシールです。Oリングは、水道蛇口などの運動部のシールに一般的に使用されるため、成形パッキン(さらにはその中のスクィーズパッキン)に分類されます。しかしながら、Oリングのようなスクィーズパッキンは静止部分にも使用されることがあります。
Oリングはニトルゴムに代表されるようにゴムが使われているものが多く、形状が非常にシンプルなことから、取り付けが容易で汎用性が高いシールとしても知られています。
ガスケット、パッキン、Oリングはいずれもシールにおける分類(部品)の名称です。シールは、その形状や材質、機構によって分類が異なり、それらが条件に応じて正しく選定、使用されることが重要です。
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食品、医薬品、化粧品または医療機器の製造、加工、包装工程にはご使用いただけません。