ゴアは責任あるイノベーションを目指し続けると同時に、環境保全に配慮した取り組みを行っています。ゴアは、シーラント製品、フィルター製品、燃料電池技術などのソリューションを通じて、さまざまな業界やメーカーに対して、排出の削減と環境に配慮した事業の実現に向けたサポートを提供しています。

化学工業から電力、ユーティリティ業界まで、ゴアはEPA基準の達成を目指すさまざまな業界をサポートしています。例えば、ゴア 水銀除去システムは、EPA規制を順守するために作られました。このシステムは積み重ねが可能なモジュール型であり、長い製品寿命を誇ります。排煙ガス流から金属水銀や酸化水銀を除去し、またSO2の蓄積を減らします。

しかし、地球環境を守るためにあらゆる業界の協力が必要な今、一つの製品だけでできることは限られます。ゴアは製品全体を通じて、あらゆる業界で環境責任を果たしながら、持続的な成長を可能にするソリューションを提供します。

環境への配慮が当然の時代となり、環境保全への取り組みは世界共通のものとなっています。大気汚染と気候変動への懸念から、メーカーや消費者は、環境への関わり方について再考する必要性に迫られています。

多くのメーカーにとって、環境保全への取り組みは、社会的な倫理規範に基づいています。こうした取り組みにより、地域や国ごとに要求される厳しい環境基準を遵守することが可能です。

メーカーは、規制を遵守し環境責任を果たしながら、事業の成長を実現するという課題に直面しています。

ゴアの製品は、こうした課題を解決します。効率的な稼働や運用を可能にしながら、生産性や生産量を向上し、工場の排出削減を実現するソリューションを、幅広く提供しています。

環境保全への貢献

ゴアは創業以来、健全な科学の原則に則り、生活の質を改善する製品を開発してきました。その中には、困難な環境課題の解決をサポートする製品も含まれます。ゴアは、大気、水、エネルギー資源、そして廃棄物の管理にしっかりと貢献することを目指しています。 これは企業として、そして個人としての私たちの責任です。

フィルター製品シーラント製品、その他の製品にわたるゴアの努力に対して、イギリスの公害対策技術賞(UK Pollution Abatement Technology Award)が授与されました。この栄誉は、公害削減・予防技術に関するゴアの功績が認められたものです。その後間もなく、1991年には、大気汚染設備の主要メーカー団体である産業ガス浄化協会(IGCI)にメンバーとして迎え入れられました。この組織は現在、クリーンエアー企業協会(ICAC)と呼ばれており、ゴアは正会員として継続的に参加しています。

環境に対するゴアの取り組みは、テキスタイル業界にも及んでいます。ゴアは、サスティナブルアパレル連合(SAC)の設立メンバーです。この組織は、「不要な環境汚染を生み出さず、自らの活動と関係する人々や地域社会に良好な影響を与える」アパレルおよびフットウェア業界の形成をサポートすることを目指しています。また、1992年には、製品やプロセスにライフサイクルアセスメントを適用することによって、環境負荷の積極的な削減を目指す、最初のファブリクス製品製造業の1つとなりました。GORE® ファブリクスは、環境保全への取り組みを報告する年次レポートをリリースし続けています。

お問い合わせ

産業用シーラント製品

化学工業等で使用される可能性のある有害な化学薬品は、現場の作業者と周辺環境の双方を守るために厳密に管理されることが必要です。とりわけ、工場及び事業者に求められる排出規制は遵守されなければなりません。排出規制の遵守において重要なものの一つは、バルブやタンク、配管におけるフランジからの排出を防ぐシール材です。ゴアは信頼性の高い工業用シーラント製品やシールのソリューションを提供しています。

産業用集塵装置

ゴア® シーラント製品は、工場及び事業者に対する厳しい環境規制の順守をサポートします。

ゴアの延伸PTFE(ePTFE)は、化学的に不活性なPTFEに特殊な延伸加工を施して作られているため、PTFEとしての耐薬品性とePTFEとしての圧縮性や耐クリープ性を兼ね備えています。 ゴアは1971年よりゴア® ジョイントシーラントなどのePTFEからなるゴア® シーラント製品を製品化し、これ以降の数十年間に多くのePTFE製のシーラント製品を開発してきました。代表的な製品として、アスベストパッキンの代替となったゴア® GFO® ファイバーや、フッ素ポリマー分野におけるイノベーションにより2004年にデュポン社のプランケット賞を受賞したGORE® Universal Pipe Gasketがあります。

ゴア® シーラント製品は、化学工業、製紙、製鉄、鉱業、半導体製造、発電、造船業などの様々なアプリケーションで使用されています。それらのアプリケーションで、空気中への有害物質の放出を防ぐと同時に、製造プロセスのクリーンで安全かつ効率的な稼働を支えています。

産業用フィルター製品

汚染管理は、製薬、通信、石油・ガスをはじめとする多くの業界で必須となっています。ゴアの産業用フィルター製品は、産業排気中の微粒子の99.9%をろ過し、規制要件の順守と製造プロセス管理を目指すメーカーをサポートします。

1973年に発売したゴアフィルターバッグは、「表面ろ過」というゴアの先進的な概念を採用した最初のフィルター製品です。フィルトレーションメディアの深層部で粒子を捕えるフィルターでは、経時的に粒子が蓄積し、物質が通過できなくなることがあります。これに対して、ゴアのフィルターは、ゴアが独自開発したePTFEメンブレンの表面で粒子を止め、払い落とす仕組みになっています。GORE-TEX® フィルターバッグは1979年、アスベスト誌によって、フィルター業界における金字塔的製品として高く評価されました。数年後の1985年には、セメント工場のアルカリバイパスシステムで使用される最初の実用フィルターバッグを開発しました。

1982年には、液体フィルトレーション用の最初の製品を開発しました。この製品は、地下水やその他の液体に対して使われるフィルターに、空気中で使用される乾式フィルターと同じ機能を持たせたものです。ゴアが開発したこれらの技術は、染料や顔料、有害な液体を製造する工場、製薬工程からの排出削減に貢献しています。

現在のゴアは数多くのフィルター製品を提供しており、有害な粒子をろ過しクリーンな空気とすることにより、環境保全に貢献しています。ゴア® 低排出フィルターバッグは、厳しい環境規制を順守し、優れたシルトレーション機能を提供します。デュポン社のプランケット賞を受賞したゴア® タービンフィルターは、ガスタービンエンジンの空気取り入れ口において、内部に損傷をもたらす粒子を除去します。これにより、エンジンの燃料消費を減らし、運転の効率性と信頼性を高めます。ダイオキシンやフランを除去するゴア® リメディア® 触媒フィルターバッグは、高温の産業環境で使用され、有害なフランとダイオキシンを分解します。ゴア®水銀除去システムは、石炭ボイラーやセメント工場で使用されます。この製品は、ガス中の酸化水銀や金属水銀を吸着する特別な技術によって、各種製造業における規制値クリアのためのサポートをしています。

ゴアのフィルター製品は多くの業界で使用されていますが、その目的は共通しています。すなわち、コントロールされた環境を作り出すこと、そして製造プロセスの環境に責任を保てるようにすることです。

燃料電池技術

燃料電池自動車

ゴアは、20年以上にわたって燃料電池自動車を支援しています。

電気自動車は、ガソリンおよびディーゼル燃料車に代わる存在として、ますます注目を集めています。ゴアは1990年代から、こうした環境に配慮した自動車のエネルギー源に貢献しています。

ゴアは、膜/電極接合体(MEA)およびメンブレンによって、燃料電池自動車(FCV)を支援しています。ゴアのMEAソリューションは、燃料電池スタック内で水素と酸素を電気化学的に電力(および熱エネルギー)に変換することで、燃料を使わずに自動車を動かします。

ゴアの燃料電池部材は、燃料電池システムを開発する世界中の企業で広く使用されています。定置型、可搬式の電源として、あるいは輸送用電源として、多種多様な燃料電池システムの原動力となっています。最近では、世界初の量産型液体水素燃料電池自動車において、重要な役割を果たしました。この自動車の燃料スタック内のセルにゴアセレクト® メンブレンが使用されています。

環境保全への一層の努力

環境への懸念が高まるのに伴い、環境に配慮した規範や製品の導入を模索する業界が増えています。ゴアは、シーラント、フィルター、燃料電池技術の他に、以下の製品を提供しています。

  • ゴア® カバーは、微生物学に基づく土壌浄化製品であり、有機廃棄物を堆肥に変えます。このカバーは、堆肥化プロセスを促進させることで、地域社会による廃棄物の効率的、経済的な管理促進をサポートします。また、臭気を減らし、空気中への雑菌の放出も防ぎます。
  • 太陽光発電システム用ゴア® プロテクティブベントは、有害な環境要素への露出を防ぎ、常に圧力を調整することで、繊細な電子機器(集光型太陽光発電システム(CPV)、ジャンクションボックス、インバーターなど)を保護します。ゴアは再生可能エネルギーを支援しています。
  • ゴア® パッケージベント(工業用通気フィルター)は、産業用、家庭用、農業用の化学薬品の容器の漏洩や破損を防ぎ、エンドユーザーや環境を大きな被害から守ります。

1958年の創立以来、ゴアは業界に技術的な専門知識を共有することを責務と考えてきました。環境への配慮と責任に関しても、同じ責務を担っていると考えています。さまざまなメーカーや業界が、地球環境の改善のために規範を再考し、変革を進めています。ゴアは環境保全におけるイノベーターとして、こうしたメーカーや業界とのパートナーシップを拡大していきます。

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